筋力トレーニング 基礎知識

筋力トレーニングがブームとなっています。ジムでトレーニング自宅で動画を見ながらトレーニングをしているなんて事を聞きます。

しかし、正しい知識と適切な動きや考え方でないと十分な効果を得ることが出来ません。

筋収縮や筋の発達など基礎的な知識を踏まえた上でトレーニング計画行いましょう。

筋収縮

筋肉は収縮の仕方が異なると発揮する力も変化します。

静的収縮等尺性収縮isometric筋がその長さを変えないで変化する張力は変化する
動的収縮短縮性収縮Concentric筋がその長さを短くしながら変化する張力は一定
動的収縮伸張性収縮Eccentric筋がその長さを長くしながら変化する張力は一定
関節角度と筋力

関節の角度が変われば最大筋力は変化していきます。

例…肘関節の角度によって手首の最大筋力は変化します。(肘関節90~100°の時最大筋力。)

関節角度の変化に伴う最大筋力の変化の理由

①…筋自体の発揮する最大筋力はその長さが変化すれば変化する。

②…筋の力が一定でも関節角度が変われば力が能率に変わり外部に作用する力が変化する。

筋収縮の力と速度

重いものを持ち上げようとすると大きな力が入ります。(速く持ち上げることは出来ない。)

軽いものを持ち上げようとすると速く持ち上げることが出来る。

力(負荷)と速度の関係については一定の法則性があることが実験的に確かめられています。

力×速度=パワー

パワーの曲線によると、パワーが最大になるのは男女ともに35%という結果になります。

筋の最大限のパワーを発揮させようとする時は、等尺性最大筋力の1/3の負荷の重りを選ぶことが大切になります。

筋繊維の性質・働き

筋繊維は大きく2つに分類することが出来ます。

速筋繊維(FT繊維) 遅筋繊維(ST繊維)

速筋繊維(FT繊維)…短時間のパワフルな収縮の時に重要な働き(短距離・ジャンプなど)

遅筋繊維(ST繊維)…自給的な運動において重要な働き(マラソン・長距離など)

筋繊維は異なる機能特性を持っています。この両繊維のいずれかの筋繊維が多いか少ないかによってスポーツの成績に大きな影響を及ぼすと考えられています。

筋繊維筋繊維太さ収縮速度最大筋力色の色彩疲労適応種目(例)
速筋(FT)太い速い大きい白い疲労しやすい短距離
遅筋(ST)細い遅い小さい赤い疲労しづらい長距離
筋繊維と運動成績

FT繊維とST繊維は2種類のタイプの筋繊維が交じり合って1つの筋肉を形成します。

この混ざり具合は個人で異なります。(短距離が得意・長距離が得意な人が出る理由。)

例…マラソン選手ST繊維の割合が高く(80%以上) 短距離選手はFT繊維の割合が高く60%以上を占めていることが明らかになっております。

筋繊維を調べる方法は(バイオプシー検査)

筋繊維タイプとトレーニング

筋繊維の比率はトレーニングによって変化しない事は分かっております。

一卵性双子の筋繊維は双子間で似ている。

二卵性双子の筋繊維は双子間で似ていません。

筋繊維比率は遺伝的に影響を受けることは理解できます。

トレーニングによって、筋繊維比率は変わりませんが身体を変化させることは可能です。

トレーニングの原則

トレーニングの原則に従って行うことが必要になります。

意識性の法則目的を明確にしてトレーニングを行います。
全面性の法則全身的筋肉の向上を図り弱い部分の無いようにします。
漸新生の法則トレーニングに伴う筋力アップに応じて負荷を高めていく
個別性の原則個人の能力に応じたプログラムで行います。
継続性の原則定期的に継続することでトレーニング効果を上げていきます。
筋力トレーニングの条件

強度(負荷抵抗・重量)と運動時間・回数をどの頻度ので行うかが重要になります。

強度(負荷抵抗・重量)

できるだけ強い抵抗をかけた方が筋力増大効果は大きいと言われています。

筋肉は単に筋肥大によって増大するのではなく、集中性の向上によっても増すことが分かっています。

強度の条件も、筋肥大か集中性を高めるかによって異なります。

筋肥大を目指す場合は一般的に最大筋力の約70%以上の負荷が必要と言われています。*これに満たない条件で負荷をかけ続けても筋量はアップしません。

持続時間や回数

トレーニングの種類や目的によって異なります。

頻度

筋力トレーニングは24時間毎に行うことが最も効果的と言われております。

これは筋収縮不応期が24時間と言われているからです。(個人差や運動様式によっても違います。)トレーニングする筋によっても回復期は異なります。

アイソトニックスは1日ないし2日おき

アイソメトリックスは少し頻繁に行ってもいいと言われています。

トレーニングの種類・

筋力トレーニングは24時間毎に行うことが最も効果的といわれています。これは、筋収縮不応期が24時間といわれるからです。しかしながら、個人差や運動様式のちがい(Isotonics or Isometrics)によって、一概にはいえません。

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