膝の痛みメカニズムと疾患

腸脛靱帯は太ももの外側にある大きな靭帯です。

膝の曲げ伸ばしをするたびに、大腿骨の外側にある骨の出っ張り・大腿骨外側上顆(だいたいこつがいそくじょうか)の上を前後に動きます。

ランニングなどで膝の屈伸を繰り返すことにより、腸脛靱帯と大腿骨外側上顆が擦れ合い、摩擦が起こることで炎症が起こります。

その結果、ランニング時やランニング後に疼痛(とうつう)が生じるのです。

ランナー膝が起こる原因として、オーバーユース(使いすぎ)のほか、柔軟性の低下や筋力の低下、ウォームアップ不足などが考えられます。

また、硬い地面や下り坂の走行、硬いシューズとの関連性も指摘されています。

鵞足炎(がそくえん)

鵞足とは、太ももの内側から膝内側にかけて伸びている3つの筋肉の総称です。

鵞鳥(がちょう)の足のように見えることから名付けられました。

膝の曲げ伸ばしを過度に行うことにより炎症が起きて、膝の内側にズキズキとした痛みを感じます。

膝蓋靭帯炎(しつがいじんたいえん)

太ももの外側を広くおおっている膝蓋靭帯と、太ももにある大腿骨がこすれて炎症を起こしたものです。ランニングやジャンプを長時間繰り返すことで発生するため、ジャンパー膝とも呼ばれています。症状として、膝の下側にうずくような痛みを感じます。

変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)

膝関節の軟骨がすり減り、関節が変形することで、膝の内側や外側に炎症や痛みを生じる疾患です。

O脚が多い日本人の場合、内側の軟骨が減りやすいため、内側型の変形性膝関節症がほとんどです。

初期の段階では、起床時にこわばりや鈍痛を感じる程度ですが、進行すると階段の上り下りや正座が困難になり、日常生活にも支障をきたします。

原因として、加齢による筋力の衰えや肥満のほか、過度に関節を使う運動による軟骨の摩耗などが考えられます。

今時期、部活や駅伝の練習で体中疲弊している選手は本当に多くいます。

しっかり施術をして身体を対応していきましょう。

次回は、対応についてです。

きみしま接骨院

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